答えのない社会を乗り越える「生きる力」
近年、多様化が進み、変化の激しい社会においては、答えの決まっていない環境に直面することが多い時代となってきました。
こうした中で、課題を乗り越えていくためには、
答えのない状況を楽しみ、
自ら考え、自ら行動し、
他人とともに協調する豊かな人間力をもちながら、よりよく解決していく、
「生きる力」を育むことが重要です。
また、子ども時代だけでなく、社会人になった後も環境やライフステージに応じて常に学び続け、自らを振り返り、必要なスキルをアップデートしていくことが必要とされています。
その基礎となる力「社会人基礎力」を養っていくことが、新たな社会を形成する力として求められています。
3つの能力 | 前に踏み出す力 | 考え抜く力 | チームで働く力 |
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12の能力要素 | 主体性、働きかけ力、実行力 | 課題発見力、計画力、想像力 | 発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力 |
体験・学びの機会減少と孤立する子どもたち
急速な技術の進展により、私たちの生活はとても豊かで便利なものになってきました。
一方で、不便や困難の中で生まれる「なぜ?」に気づき、アイデアを出し合い、解決をしていく体験を大人も子どもも失ってきています。
また相次ぐ予測のつかない災害やウイルスの不安などの影響により、多様な人との関わりや子ども同士が思いのままに遊ぶ姿も減り、社会の中で子どもたちが孤立する環境も生まれてきています。
子どもたちが本来持つ創造性や突出した能力に気づき、子どもたちの SOS の声を見逃すことなく、未来への意欲を育む環境が必要とされています。
こどもたちと向き合う大人のゆとりを
こうした中で、これまで教育を担ってきた学校、家庭、地域の構造も変化してきました。
家庭においては共働きやひとり親家庭が増えて忙しく、学校においては学校ばかりに学びを求められ、地域においては担い手が不足し、こどもに関わる大人にゆとりがなくなってきています。
機構の設立に向けたキックオフイベントとして、2020 年2月15日に「のべおかこども未来フォーラム 2020 」を開催しました。
「こどもたちに求められる力」「機構が実施すべき事業」について、約100 人の市民を交えて議論し、以下のような意見がまとめられました。
抱える課題の複雑多様化など
教育ニーズの高まり、教育格差など
担い手不足、つながりの希薄化など
1.「生きる力」を育む多様な学びと一人でも多くの子どもたちがつながることが必要。
2.こどもの成長を家庭や学校が抱え込まず、社会全体で支える仕組みが必要。
3.多様な学びを学校、家庭、地域が単独で創ることに限界があり、学びを共創していく関係づくりが必要。
こうした問題を解決するため、新たに第4の存在として、
「延岡こども未来創造機構」
を設立し、関係機関と連携しながら取り組みます。